平成16年度 研究課題外部評価報告書(事前、 |
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研究テーマ名 | マイクロ接合部の欠陥評価技術の研究 | |||||
研究実施期間 | 平成17年度 〜 平成19年度 | |||||
研究概要 | 電子基板のマイクロ接合部における信頼性には、初期接合不良や疲労損傷といったμmオーダーの微小な欠陥が大きな影響を与える。これらの欠陥を高い精度で検出するために、X線マイクロCT(Computed Tomography)などを利用した非破壊検査技術を開発し、マイクロ接合部の信頼性を正確に評価する手法を確立する。 具体的な開発目標は、1.現在の最も小さいレベルのマイクロ接合部であるフリップチップを対象として、空間分解能1.0μm程度を有するX線マイクロCT技術を開発し、接合部の熱疲労損傷を観察、評価する。(H17年度) 2.樹脂封止したマイクロ接合部を対象とし、熱負荷によって発生する剥離き裂を検査するためのX線マイクロCT技術を開発する(H18、19年度)ことである。 |
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評価項目* | 必要性 | 新規性・ 独創性 |
目標達成の 可能性 |
推進体制の 妥当性 |
期待される 効果 |
合 計 |
5 | 3 | 4 | 4 | 4 | 20 | |
5 | 5 | 3 | 4 | 5 | 22 | |
5 | 4 | 3 | 4 | 5 | 21 | |
5 | 4 | 3 | 4 | 3 | 19 | |
4 | 4 | 3 | 4 | 4 | 19 | |
5 | 5 | 4 | 4 | 5 | 23 | |
5 | 4 | 4 | 3 | 5 | 21 | |
5 | 5 | 3 | 4 | 5 | 22 | |
委員平均 | 4.9 | 4.3 | 3.4 | 3.9 | 4.5 | 20.9 |
委員のコメント | ・企業が単独に設置するには、高価になり過ぎるのではないか。 ・開発した検査機器はどこに設置することになるのか、利用方法を明示されたい。 ・一般的に使用する検査機器を開発するとき、放射光X線光源はどのように準備するのか。 ・用いるX線の波長はどの程度か、明示されたい。 |
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冒険的であるが必要な研究であり達成時のインパクト、新しい研究投資への誘導など効果は大きい。 強力に推進すべきと思う。 |
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・高い空間分解能・高エネルギーの単色放射光X線源をどこまで発生させることが可能か。 ・高速画像処理技術をどこまで開発することができるか。 等に掛かっているように思います。このような技術が今後必要になることは明らかだと思います。一層のご努力を期待します。 |
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有用性の高い研究テーマである。今のところは強力なSOR光源を必要とする等、工業的な応用技術として普及させるにはまだ開発時間がかかることが予想されるが、本研究は基礎的検討の段階であり、データの蓄積を目的としたものであると考えれば、十分に価値の高い研究である。ただし、本来の目的である、ボール半田等の接合部の検査技術として確立するには、電極金属/配線金属/ボール半田の積層構造での像観察とその解析を行う必要がある等、困難さも予想され、腰を据えたしっかりとした継続的努力が必要であると思われる。 | ||||||
マイクロ接合部の非破壊検査方法がない以上、新たな手法の研究開発の必要性は大きい。外部協力者の協力支援をも得て、県内企業の優位性に繋がる検査法を確立して頂きたい。組成分布が観測されており、汎用的な検査法に至らない場合でも、欠陥の要因を解明する上で役立つ方法になると思われる。 なお、他の手法についても、検討を行うとともに、その研究状況についても十分に注意されたい。 |
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先端技術を用いた挑戦的な研究課題であり、地場産業への貢献が期待される課題である。本研究開発で培われた技術を、実用場面で使用できる非破壊検査システムへと展開するとともに、マイクロレベルでの欠陥を低減できる生産技術に展開されることを期待しています。 | ||||||
・今後の電子機器の発展に不可欠の技術であり、必要性は高いと思われる。 ・ただし、研究の主たる目的についてやや不明確な点があり(欠陥を見つけ出す技術の研究なのか、欠陥発生のメカニズムの研究なのか)、県民への説明においてはより分かりやすい説明をすべきである。 ・SPring-8の活用を大前提としているが、理化学研究所等との連携体制の説明が若干不十分と感じたので、今後この点をより明確化することが必要と考える。 |
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技術的には良いが、競合する技術の有無、有の場合比較による利害損失はどうか 又、実用になった場合この技術を利用するための放射光X線源はどうするのか |