平成16年度 研究課題外部評価報告書( |
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研究テーマ名 | 個人適合型スポーツ用具の開発研究 | |||||
研究実施期間 | 平成14年度 〜 平成16年度 | |||||
研究概要 | 本県では、野球バット、ゴルフクラブ等のスポーツ打撃用具の産地を形成しているが、今後は、消費マインドを刺激できるオリジナリティの高い差別化商品の開発が不可欠である。 本研究は、用具と競技者の適合性を評価することにより、個人の運動能力を引き出す仕様を備えたスポーツ用具の商品化を目的とする。このため、人間と運動用具の動的な特性計測や運動時に作用する力の解析をとおして、用具による記録、身体動作、身体負荷等への影響を実験的に解明することにより、種々の用具仕様の最適化を目指す。 具体的研究内容は、打撃用具のグリップに注目して、作用力と用具や身体の動きを解析することにより、グリップ形状などの仕様とパフォーマンスの関係を追求することである。 |
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評価項目* | 計画の進捗度 | 目標達成の 可能性 |
期待される 効果 |
合 計 | ||
4 | 4 | 3 | 11 | |||
4 | 3 | 4 | 11 | |||
4 | 5 | 5 | 14 | |||
5 | 4 | 5 | 14 | |||
3 | 2 | 2 | 7 | |||
4 | 4 | 4 | 12 | |||
4 | 4 | 5 | 13 | |||
5 | 5 | 3 | 13 | |||
委員平均 | 4.1 | 3.9 | 3.9 | 11.9 | ||
委員のコメント | ||||||
・有用な開発テーマと考えられるが、個人に適合させるとすると、そのスポーツ用具は高価になるのではないか。 ・開発の対象が個人なのか、平均的なものなのか、明確でない。 |
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センサーが大きすぎる。微小センサー(複合センサー、温度、圧力、加速度、その分布)の開発のような基礎部分をしっかりと行うべきと思う。 | ||||||
・レジャー用具としての運動用具を対象にしておられますが、レジャーにはこれに凝る人はお金に糸目をかけないでしょう。伝説、噂となるような、例えば既に申し上げた様に名の通ったスポーツ選手を駆り出して火を付ける事を考えるのも手かと思います。 ・本プロジェクトメンバーの方たちが提唱しておられるように、福祉方面に目を向けるのも一法かと思います。今後は特に老人福祉の観点からこのような、人間工学的な手法となる高性能センサーの実用化が求められるような気もします。 |
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見透しの良い研究である。センサー個数の増加等、次の課題も明確で成果が期待できる。今のところは、スポーツ用品のグリップ部の研究であるが、最近の超大型スクリーンを用いたゴルフ練習機、バッティング練習機などの大型テレビゲームへの展開、自動車ハンドルへの展開、本研究者自身も指摘していたように各種福祉機器の設計支援としての展開等、これからの発展が期待できる研究である。 | ||||||
ゴルフスイングにおけるグリップ力と摩擦力の特徴が測定できており、一定の成果を得ている。しかし、テーラーメードの用具を作るための測定手法になるかの見通しは得られていない。また、企業からのオファーもない。16年度における研究結果を見て、研究継続の是非を判断する必要があろう。 なお、差別化商品の開発と7社へのデータ提供は矛盾している。共同研究を希望する県内企業のみにデータを教えるべきである。 |
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グリップ内蔵小型センサの開発を通じて、ユーザの製品使用特性を明らかにし、具体的な製品開発に貢献している。今後は、さらに特性データを収集するともに、用具の設計仕様の決定に貢献することを期待しています。また、開発したグリップセンサ技術を活用し、製品評価技術分野への展開を期待しています。 | ||||||
・進捗は順調と考えられ、所期の目標も略々達成できると考えられる。 ・ただし、目標設定そのものが、県内に関連企業が多くあるという理由は理解できるものの、ややマイナーな印象を拭えない。 ・技術そのものは、むしろユニバーサルデザインの基盤となり得るものであり、より広く福祉分野への活用を見据えた展開を打ち出していくべきと考える。むしろそうした方向に進んだ方が、結果として県内企業に新たな、しかも大きなビジネスチャンスを提供することにつながるのではないか。 ・期待される効果をあえて5としたのは、こうした福祉分野への展開を睨んでのことである。 |
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